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愛着の形成とは?愛着の形成が大切な理由や愛着の形成を促すポイントを解説!

お子さまの健全な成長には、愛着の形成が欠かせないとされています。では、愛着の形成は、なぜ大切なのでしょうか。

この記事では、愛着の形成について基本を押さえるとともに、愛着の形成が大切な理由や愛着が形成される段階について解説します。お子さまに見られる愛着行動の種類や、愛着の形成を促すポイントも含めて解説するので、ぜひ参考にしてください。

愛着の形成とは?

そもそも愛着の形成とは具体的にどのようなことを意味するのか、まずは愛着の形成について基本的な部分を把握しておきましょう。

家族や保育者などとの関わりのなかで形成される心理的な絆

愛着の形成とは、親や家族、その他保育者との関わりのなかで形成される心理的な絆ともいえるものです。例えば、お子さまが信頼できる人の側にいることで、安心しようとする行為などが挙げられます。愛着の形成はアタッチメントとも呼ばれ、特定の人との情緒的な結びつきが得られなければ、成長するにともなって何らかの問題を抱えてしまうかもしれません。

1969年に提唱された

愛着の形成については、1969年にイギリスの精神科医ジョン・ボウルビィが提唱しました。彼は第二次世界大戦後、愛着理論の実証的研究を進め、著書『愛着行動』のなかで愛着理論とその形成過程について詳しく述べています。この理論は、子どもの発達や心理学の分野で大きな影響を与えました。

愛着の形成によって得られる3つの拠り所(基地)

愛着の形成によって、安全基地・安心基地・探索基地という3つの基地が得られるとされています。それぞれ詳しく見ていきましょう。

安全基地

安全基地とは、不安や恐怖、悲しみなどの感情が生まれたときに、安心して頼れる存在がいるという信頼感を指します。「この人がいれば大丈夫」と感じられる存在がいることで、子どもは精神的に安定し、安心して新しいことに挑戦できるようになります。自分を守ってくれる頼れる存在は、お子さまにとっては大事な心の拠り所です。

安心基地

安心基地は、一緒にいると心地がよいと感じ、安心感を得られる存在のことです。安全基地とは違い、安心基地は心配事や不安のない状態でも、落ち着きや幸せな気持ちを得られる存在を指します。ポジティブな感情を生じさせてくれる存在であり、特定の人とのつながりによって「落ち着く」「ほっとする」などの感情が生まれる基地です。

探索基地

探索基地は、精神的自立の基盤となる存在です。親や保育者など特定の人から離れて遊んでも、また戻っていける場所を指します。探索基地として信頼の置ける存在を認知できていれば、そばから離れてもまた戻れると思えるでしょう。そのため、1人でも新たな関係を構築することが可能になり、やがては自立につながります。

愛着の形成が大切な理由

愛着の形成は、お子さまの成長に欠かせません。なぜ、それほど大切だといわれるのか、主な理由を3つ解説します。

基本的信頼の形成につながる

お子さまの成長には「自分は大切な存在なんだ」「自分には守ってくれる人がいて安全な場所があるんだ」と思える感覚を持つことが大切です。基本的信頼とは、そのような自分の存在に関する肯定感や、自分のいる場所の安全性に対する信頼感などを指します。お子さまの幸福感や健全な発達において、この基本的信頼は重要な役割を果たすポイントです。

人間関係の構築能力に影響を与える

乳幼児期に養育者との間に構築された関係は土台となり、将来的な人間関係の構築能力に影響を与えるとされています。なぜなら、この時期の経験を参考にして、新しく出会った他者との人間関係を構築するからです。愛着の形成ができていると自分を信じられるのはもちろん、他者も信じられるようになり、安心感を持って関係を築けるようになります。

自己肯定感を育てる

愛着の形成に伴って獲得した基本的信頼は、自己肯定感を育む基盤にもなります。自己肯定感が得られると、他者と比べて不安に陥ることもありません。気持ちが安定して、ストレスにも強くなります。積極的かつ主体的に行動できる性格を形成しやすく、他者を尊重する心も生まれるでしょう。結果的に、よい人間関係を築くことにつながります。

愛着が形成される段階

愛着は、段階を経て形成されます。段階は大きく分けて4つです。各段階の特徴を把握しておきましょう。

1.新生児期~生後3か月

1段階とも呼ばれる新生児期から生後3か月までの時期は、人物を問わず関心を見せる行動を取ります。生まれて間もない赤ちゃんでも、生きていくための必要な「定位」と呼ばれる愛着行動をとるからです。関心を見せる対象は、おうちの方だけに限りません。他人であっても顔を見たり声を聞いたりすれば、泣き止む場合があります。

2.生後3か月~生後6か月

2段階の生後3か月から6か月までの期間では、母親などの日常的に関わる人など、特定の人物への働きかけが顕著になります。自分が笑顔になると相手も笑顔になるなど、自身の行動が周囲に影響を与えることを理解する時期です。赤ちゃんは自分の行動が相手に届くことが分かっているため、お子さまの表情や反応を見ながら安心感を持ってもらえるようにしましょう。

3.生後6か月~3

3段階となる生後6か月から3歳の期間は、愛着を形成した人とそれ以外の人を区別できるようになります。家族や保育者など、信頼関係を築いた人への愛着が深まり、しがみつく・後追いするといった行動が顕著になる時期です。一方で、見知らぬ人に対して警戒心を抱くようになり、人見知りが強くなる時期でもあります。これは健全な愛着の発達過程のひとつとされています。

4.3歳~7

4段階の37歳頃になると、精神的に安定し、愛着の対象者がそばにいなくても落ち着いて過ごせるようになります。また、脳の発達が進み、認知能力や言語能力が向上する時期です。しっかりと会話ができるようになるだけでなく、相手の行動や感情を理解し、関係を調整する力も育まれていきます。

お子さまに見られる愛着行動の種類

お子さまに見られる愛着行動には、いくつかの種類があります。愛着の形成をより深く考えるためにも、以下の3つの種類を知っておきましょう。

定位行動

定位行動は、愛着を持った人がどこにいるのか特定するための行動です。具体的には、以下のような行動があります。

  • 近くにいる人を追って見る
  • 聞こえてくる声に意識を向ける
  • 目に映った人に手を伸ばす

 

これらの行動をするためには、ある程度の視力や聴力、聞き分ける能力などが必要であるため、首がすわる時期の前後に見られるようになります。

接近行動

接近行動は、愛着を形成した人に対して、お子さまが自ら近づいて愛着を表現する行動です。具体的な行動には、以下のようなものがあります。

  • 動いた人の後を追う
  • 愛着を持った人に近づく
  • 抱きついて安心しようとする

 

ハイハイや1人歩きなどを覚え、お子さまが自力で移動できるようになると、多く見られるようになります。

発信行動

発信行動は、愛着を持った人にかまってもらうために注意や関心を引こうとする行動です。主な行動には、以下のようなものがあります。

  • 笑って関心を引き付ける
  • 泣いて注目してもらう
  • 相手を見つめて構ってもらおうとする

 

発信行動はまだ寝返りやハイハイ、1人歩きなどを覚える前の時期、自力で移動ができるようになるまでの間に見られる行動です。

愛着の形成を促すポイント

では、実際に愛着を形成するためには、何に気をつければよいのでしょうか。愛着の形成を促すポイントとして、以下の4つが挙げられます。

積極的にスキンシップを取る

愛着の形成を促すうえで、積極的なスキンシップは大切なポイントです。スキンシップを取ることで、脳から幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌されるため、精神的な安定につながります。特に手を握ったり頬を合わせたり、ぎゅっと抱きしめたり頭をなでたりなど、触れ合うスキンシップは効果的です。お子さまが心地よいと感じるスキンシップを心がけてください。

好意を言葉で伝える

「大好きだよ」のように、好意を言葉で伝えることも大事です。当たり前だと思うことでも、言葉できちんと伝えることで、大切にされていることをお子さまに実感してもらいやすくなります。また「そばに居るよ」「大丈夫だよ」など、安心感を与えられる言葉を伝えるのも効果的です。穏やかに笑顔で言葉をかけるようにしましょう。

挨拶を習慣にする

「行ってらっしゃい」「おかえり」などの日常的な挨拶を習慣にすることが大切です。ただ言葉をかけるだけでなく、ぎゅっと抱きしめながら伝えると、安心感や愛情がより伝わります。声をかけることでお子さまは安心して出かけ、帰宅時には1日をねぎらってもらえます。大きくなればスキンシップの取り方をハイタッチにするなど、形は変わっても続けられる習慣です。

就寝前に一緒に過ごす

就寝前の時間を一緒に過ごすことも、愛着の形成にはプラスに働くポイントです。絵本の読み聞かせをしたり、子守歌を歌ったり、その日にあった出来事を聞いたりしてあげることで、お子さまとの信頼関係を築きやすくなります。眠るまでの間、信頼できる人が寄り添ってくれれば、お子さまは満たされた気持ちで眠りにつけるでしょう。

愛着の形成が不十分な場合のリスク

愛着の形成が不十分なままでは、お子さまの成長に影響が出る懸念もあります。具体的なリスクとして、以下の2点に気をつけましょう。

情緒が不安定になりやすい

何らかの理由で愛着の形成が不十分なままだと、成長しても感情のコントロールがうまくできなくなる可能性があります。情緒が不安定になりやすく、傷つきやすかったり失敗をいつまでも引きずったりするかもしれません。また、感情的になってしまうと、周囲から好ましくない印象を持たれることも多くなりがちです。

適切なコミュニケーションが難しくなる

愛着の形成が不十分だと幼児期にコミュニケーションをとる経験が不足し、人との距離感がつかみにくくなることがあります。結果的に人との関わり方で不安を感じたり、相手に合わせた適切な態度を取れなくなったりすることも起こり得るでしょう。コミュニケーション能力が培われないまま成長すると、相手との絆も確立しにくくなります。

愛情不足が懸念される場合の対処法

愛情不足が懸念される場合はお子さまへの接し方を振り返る必要がありますが、対処が難しければ専門家に相談することも大切です。

お子さまへの接し方を振り返る

万一、愛情不足ではないかと思い当たることがある場合、まずはお子さまへの接し方を振り返ってみてください。遅すぎることはありません。気づいたことがあれば、それは今後の接し方を改善するヒントになります。お子さまの行動の背景にある目的や欲求に目を向け、どうコミュニケーションをとるのが適切なのかを考えるようにしましょう。

外部の専門機関に相談する

お子さまへの接し方を振り返り、愛情不足を解消する取り組みをしても改善が難しい場合は、外部の専門機関に相談することをおすすめします。保育園や幼稚園、子育て支援センターや児童相談所のほか、かかりつけの小児科や児童精神科なども選択肢に入るでしょう。実際にお子さまと関わるおうちの方だけで抱え込んだり、無理をしたりしないようにしてください。

 愛着を育むために役立つアイテム

愛着の形成には、スキンシップや対話が大切です。そのスキンシップや対話をサポートするツールとして教材を取り入れ、お子さまが興味を持って取り組める環境を作るのも効果的でしょう。

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まとめ

愛着の形成は、おうちの方や保育者との関わりのなかで形成される心理的な絆です。人間関係の構築能力やコミュニケーション能力の形成にも影響を与え、自己肯定感を育む基盤にもなります。愛着の形成を促すためには、積極的にスキンシップを取ることも大事です。

Sanrio English Masterは、おうちの方と一緒に楽しんで英語を学び、知育にも取り組めます。エンターテイメント性のある教材は、バリエーションも豊富です。愛着の形成とともに、お子さまの英語でのコミュニケーション能力を育むためにも、ぜひSanrio English Masterをお試しください。

この記事を書いた人

スズキ

株式会社サンリオ エデュテイメント事業部

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