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モンテッソーリ教育とは?特徴や取り入れるメリットについて解説

子どもの自主性を高める教育法として、モンテッソーリ教育が注目されています。

本記事では、モンテッソーリ教育の概要やメリットなどについて解説します。モンテッソーリ教育に興味があるは参考にしてください。

モンテッソーリ教育とは

モンテッソーリ教育とは、イタリア出身の医師で教育家であるマリア・モンテッソーリが考案した教育法です。この教育法は、子どもが本来持っている「自己教育力」を大切にし、子どもが自分自身の力で成長することを前提としています。

モンテッソーリ教育では、子どもが自分で活動を選び、興味を持ったことに取り組む環境を整えることが大切です。そのため保護者は、子どもが自分のペースで力を伸ばしていくのを見守り、サポートすることが重要になります。

創始者はマリア・モンテッソーリ

マリア・モンテッソーリは、ローマ大学で初めて女性として医学博士の学位を取得した人物です。障害児の治療教育に取り組むなかで、その教育法が健常児にも応用できると考えました。

そして、その考えを基に、保育施設「子どもの家」の監督と指導を行いました。この施設は、生活に苦しんでいる人を対象としてローマ不動産協会が設置したもので、子どもが自立しながら成長できる環境を提供する場として、マリア・モンテッソーリに監督が任されたのです。

モンテッソーリ教育が広まった経緯

モンテッソーリ教育は、110年以上前に始まりました。1907年にローマ開設された「子どもの家」がその出発点です。その後欧米を中心に広がり、多くの国々で取り入れられるようになりました。 

日本にこの教育法が伝わったのは1960年代のことです。それ以来、日本でもモンテッソーリ教育は多くの教育機関や家庭で実践されています。 

モンテッソーリ教育を受けた経験がある有名な人

モンテッソーリ教育を受けた著名人は、以下のとおりです。 

  • ビル・ゲイツ
  • バラク・オバマ
  • ヘンリー王子
  • ウィリアム王子 など

 

モンテッソーリ教育の考え方

ここでは、モンテッソーリ教育の考え方について解説します。

自主性

モンテッソーリ教育では、子どもには自ら発達に関する課題に取り組み、解決に向けて動いていくという考えが根底にあります。そのため、子どもの自主性を尊重し、その自己教育力を強化しながら、自立を促すことが重要視されているのです。

この教育法では、子どもたちが自由に選んで取り組む活動を「お仕事」と呼びます。子どもは自分で興味を持った「お仕事」を選び、取り組むことで、自らのペースで学び、成長していきます

敏感期

敏感期とは、子どもが能力を伸ばすために、1つのことに強い興味を抱き、集中して取り組む時期を指します。この時期の子どもは、驚くほどの速さで物事を吸収し、学びを深めていくとされています。 

敏感期の種類は、以下のとおりです。

  • 言語の敏感期
  • 秩序の敏感期
  • 感覚の敏感期
  • 運動の敏感期
  • 数の敏感期
  • 文化の敏感期

 

環境

モンテッソーリ教育では、整えられた環境が重要です。ここでいう環境とは、子どもの周りにあるすべてのものを指します。具体的な例は、以下のとおりです。

  • 子どもが自分で選べる教具がそろっていること
  • 子どもが興味を持てる、発達に適した教具が用意されていること

 

モンテッソーリが提唱する5つの教育

ここでは、モンテッソーリ教育が提唱する5つの教育について解説します。 

日常生活の練習

日常生活の練習は、子どもが自分の手や体を意識的に使えるようになることを目指します。ボタンを留める、掃除をするなど、日常的な動作を通して、手先の器用さを養い、環境と関わりながら精神的な発達も促します。

 感覚教育

感覚教育は、五感を使ってものを感じ取る力を育むことが目的です。これによって、子どもは物事の違いや共通点を学び、知性を磨いていきます。感覚を通した学びが、子どもの自己成長力をさらに引き出し、知的な発達を支えます。

 言語教育

言語教育によって、子どもは言葉について話し方や書き方、読み方などを覚えていきます。幼少期は、周りで話されている言葉を母語として学んでいく時期です。

 算数教育

算数教育は、まず数量を具体的に捉えることから始まります。子どもは、数の概念を感覚的に理解し、数量(実際の量)、数詞(数の呼び方)、数字(文字)の3つを結びつけます。これらの理解によって、抽象的な思考力や論理的な考え方が育まれます。 

文化教育

文化教育では、言語や算数以外の幅広い分野を総合的に学びます。子どもたちは、動植物の観察や音楽、体育、美術など、多岐にわたる分野に触れ、興味に応じて学ぶことで、豊かな知識と感性を育てます。

モンテッソーリ教育を受けるメリット

ここでは、モンテッソーリ教育を受けるメリットについて解説します。

自立した子どもになる

モンテッソーリ教育では、子どもの「敏感期」を大切にしながら育てることで、精神的な自立を促します。縦割りのクラスや自由に選べる「お仕事」の時間を通して、年齢の異なる子どもたちと関わる経験が積めるため、自分の考えや意見をしっかり持てるようになります。

この環境は、協調性を意図的に育むものではありませんが、他人の意見に流されずに自立心を持つ力を育てる点が大きなメリットです。

何事にも積極的になる

モンテッソーリ教育では、子どもが「できない」と感じる要因を取り除き、失敗の不安を減らすことで、安心してチャレンジできる環境が整えられています。これにより、子どもは自分のやりたいことに対して積極的に取り組む姿勢を身につけます。

集中力を高められる

モンテッソーリ教育の教具には、子どもが自然に興味を持ち、夢中になれる工夫が施されています。子どもたちは集中して取り組む時間を持つことで集中力を養い、「お仕事」によって自ら学びを深めていきます。

心のバランスが整う

モンテッソーリ教育では、子どもが「お仕事」に取り組んでいる際、保護者は途中でやめさせることなく、子どもが満足するまで作業を続けられるように見守ります。自らのペースで達成感を得られるため、自己肯定感が高まり、心のバランスが保たれていきます

モンテッソーリ教育を受けるデメリット

ここでは、モンテッソーリ教育を受けるデメリットについて解説します。

協調性が薄れる可能性がある

モンテッソーリ教育では、個々の自主性を尊重するため、集団で行動する機会が少なくなりがちです。そのため、協調性が養われにくくなります

子どもが自分のやりたいことを自由に選んで活動するスタイルが多いため、他の子どもたちと一緒に何かを成し遂げる経験を積みにくいでしょう。家庭でも、子どもが自分の意思を優先し、おうちの方がその行動に振り回されることがあるため注意が必要です。

環境を整えるハードルが高い

モンテッソーリ教育では、環境を整えることが重要です。ただし、実践するための環境を家庭で再現するのは難しい場合があります。モンテッソーリ教育専用の教具は高価なことが多く、家庭ですべてをそろえるのは経済的な負担になることもあります。さらに、施設で行われる教育と同じルールや習慣を家庭で実践することは、おうちの方にとっても大きな負担となるでしょう。

わがままに育つ恐れがある 

モンテッソーリ教育は子どもの自主性や自由を尊重しますが、結果的にわがままな性格になる可能性があります。教育施設に任せるだけではなく、家庭でも適切にマナーやルールを教え、バランスを取ることが大切です。

モンテッソーリ教育で使用する教具

ここでは、モンテッソーリ教育で使用する教具について解説します。

日常生活の練習で使用する教具

日常生活の練習では、大人が使う道具を子ども向けにサイズを小さくしたものが用いられます。たとえば、自分の服のボタンを開け閉めすることで、子どもは自立心や集中力を育みます。

感覚教育で使用する教具

感覚教育で使用される教具には、「対にする」「段階づける」「分類する」という3つの操作があります。たとえば、大小の積み木を順に並べることで、感覚を磨いていきます。

言語教育で使用する教具

子どもが文字に興味を持ち始めた時期に、モンテッソーリ教育の教具が役立ちます。たとえば、砂紙でできた文字が書かれている教具を使って、指で文字の形をなぞりながら学習します。

算数教育で使用する教具

モンテッソーリ教育の算数教具は、数量を具体的な物体で示すことで、子どもが数の概念を理解できるようサポートします。たとえば、ビーズを使って数を視覚的に示し、子どもはそれを触ることで数量感覚を身につけます。

文化教育で使用する教具

文化教育では、子どもの知的好奇心を刺激し、想像力を発達させる教具が使用されます。たとえば、地球儀を使って感覚的に世界についての理解を深めるなどです。

モンテッソーリ教育を学べる場所

ここでは、モンテッソーリ教育を学べる場所について解説します。

保育園・幼稚園

モンテッソーリ教育を取り入れている保育園や幼稚園は、認可保育園や幼稚園だけでなく、認可外の保育施設でも見られます。モンテッソーリ教育の効果が注目されているため、導入する施設が増加しています。

専門の教室

モンテッソーリ教育を専門としている教室もあります。週に1回や数回の頻度で短時間からでも参加できる点が特徴です。忙しい家庭や、他の保育方法と併用してモンテッソーリ教育を取り入れたい家庭に向いているでしょう。

自宅

モンテッソーリ教育は、自宅でも実践できます。家庭内でおうちの方が教育の一環としてその考え方を取り入れることで、お子さまは日常生活のなかで自立心や好奇心を育めるでしょう。

モンテッソーリ教育に関わる組織

ここでは、モンテッソーリ教育に関わる組織について解説します。

日本モンテッソーリ協会 

日本モンテッソーリ協会は、モンテッソーリ教育の普及を図ることを目的とした組織です。1968年に設立され、全国大会や学術誌の刊行、教員養成コースの認定などを行っています。

国際モンテッソーリ協会

国際モンテッソーリ協会は、モンテッソーリの哲学や教育学に関する世界的な権威として認められている組織です。マリア・モンテッソーリが設立しており、教育法の保護・推進などを目的としています。

日本モンテッソーリ協会教育綜合研究所

日本モンテッソーリ教育綜合研究所は、モンテッソーリ教育を科学的かつ総合的に研究し、実践するための組織です。附属施設として「子どもの家」も運営しており、モンテッソーリ教育を実践的に体験できる環境を整えています。

モンテッソーリ教育を導入している保育園・幼稚園の特徴

モンテッソーリ教育を実施している保育園・幼稚園の特徴は、以下のとおりです。 

  • 縦割りクラスを採用している:年齢の異なる子どもたちが同じクラスで過ごす環境を整えている
  • お仕事の時間がある:子どもが自ら選んで取り組む活動を行っている など

 

モンテッソーリ教育に対応した保育園・幼稚園の選び方

ここでは、モンテッソーリ教育に対応した保育園・幼稚園の選び方について解説します。

雰囲気がうかどうか

園ごとに重視している方針や雰囲気は異なります。そのため、お子さまが入園時から安心して楽しめる環境であるかを確認することが大切です。実際に足を運び、保育の現場を見学したり、先生方に話を聞いたりすることで、お子さまに合った雰囲気かどうかを判断しましょう。

資格を持った先生がいるか

モンテッソーリ教育を深く理解している有資格者の先生がいるかどうかも重要な選択基準です。資格は、国際モンテッソーリ協会や日本モンテッソーリ協会によって発行されており、この資格を持つ先生がいる園であれば、教育の質に信頼が持てるでしょう

実践する際の年齢別のポイント

ここでは、実践する際の年齢別のポイントについて解説します。

0歳~3歳

0歳から3歳までは「吸収する精神」の時期と呼ばれます。この時期には、感覚教具を使った学びを体験させるのが効果的です。視覚や触覚を刺激する教具を通して、感覚を豊かにしていくサポートをしましょう。 

3歳~6歳

3歳から6歳は、「意識の芽生え」の時期とされ、0歳から3歳で吸収したものを体系的に整理し、能力をさらに発展させる段階です。日常生活の練習や実生活と関連の深い活動を取り入れることで、子どもが自己成長を実感しやすくなります。

まとめ

モンテッソーリ教育は、子どもの自主性や創造力を育むための効果的な教育方法です。ぜひ取り入れて、お子さまの可能性を広げていきましょう。

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この記事を書いた人

スズキ

株式会社サンリオ エデュテイメント事業部

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