お子さまのフォニックス学習におすすめの歌・動画8選|取り組み時のポイントも解説
英語の正しい発音習得のために、フォニックスは有効な方法です。ただ、小さなお子さまが相手となると、どのように教えればよいのか、困る方も多いのではないでしょうか。そんなときは、身体を動かし、声を出しながら楽しめる「歌」の活用がおすすめです。お子さまも飽きずに続けやすく、親子で一緒に楽しみながら発音を練習できます。
今回は、フォニックスの概要を説明し、お子さまのフォニックス学習におすすめの動画や教材を紹介します。フォニックスのメリットとデメリット、歌を活用する際のポイントもまとめました。お子さまに合ったフォニックスの歌を見つけるヒントとして、活用してください。
目次
- フォニックスとは
- フォニックスの基本的な規則
- フォニックスを学ぶメリット
- フォニックスにもデメリットはある
- お子さまのフォニックス学習には「歌」がおすすめ
- 歌でフォニックスに取り組む際のポイント2つ
- フォニックス学習におすすめの歌・動画8選
- Phonics Song 2 with TWO Words in 3D – A For Airplane –
- ABC Phonics Song
- ABC Phonics Chant for Children
- Fun with Phonics
- “Alphabet Animals” – ABC Animals Song for Kids
- Word Family _at | Word Families 1 | The Cat Sat | Phonics
- New Sight Words 1 | Sight Words Kindergarten | High Frequency Words | Jump Out Words | Jack Hartmann
- School Supplies Song
- フォニックスを教材で学ぶなら「Sanrio English Master」がおすすめ
- まとめ
フォニックスとは
フォニックスとは何か、あらためて確認してみましょう。フォニックスの概要と、フォニックスの読み方の特徴を解説します。
フォニックスの概要
フォニックス(Phonics)は、英語の発音とスペルの間にある規則を理解し、正しく発音できるようにする方法のひとつです。英語圏の子どもたちが、英語の読み書きを学ぶ際に使われています。
フォニックスで発音とスペルのつながりを習得すると、初めて聞く英単語のスペルも、ある程度正確に予想できるようになります。フォニックスは日本の学校教育にも、徐々に取り入れられるようになっています。
フォニックス読みの特徴
フォニックス読みは、アルファベットそれぞれに与えられた発音のルールを覚え、そのルールを組み合わせて単語を発音します。
catを「シーエーティー」ではなく、「キャット」と読む、その読み方がまさにフォニックスです。
フォニックスでは、「アルファベット単体の発音」「単語にそのアルファベットが使われた際の音」「そのアルファベットから始まる代表的な単語」の3要素をセットにして覚えます。
フォニックスの基本的な規則
フォニックスを学ぶ際、まず覚えたい基本的な規則を解説します。
フォニックス式アルファベットの読み方
最初に、フォニックス式のアルファベットの読み方を紹介します。分かりやすいようにカタカナで記載しますが、厳密にはカタカナにしきれない音もあります。
大文字 |
小文字 |
発音 |
A |
a |
ェア |
B |
b |
ブ |
C |
c |
ク |
D |
d |
ドゥ |
E |
e |
エ |
F |
f |
フ |
G |
g |
グ |
H |
h |
ハ |
I |
i |
イ |
J |
j |
ジュ |
K |
k |
ク |
L |
l |
ル |
M |
m |
ム |
N |
n |
ヌ |
O |
o |
オ |
P |
p |
プ |
Q |
q |
ク |
R |
r |
ル |
S |
s |
ス |
T |
t |
トゥ |
U |
u |
ア |
V |
v |
ヴ |
W |
w |
ウォ |
X |
x |
クス |
Y |
y |
ユ |
Z |
z |
ズ |
以降で、フォニックスのルールを、具体的に解説します。
1文字で1音の母音
含まれる母音が1つだけの単語は、表に従ったフォニックス読みになります。「含まれる母音が1つだけの単語」とは、1つの母音だけで1音とする文字を含む単語です。appleやegg、octopus、umbrellaなどが該当します。
英語には母音2つがくっつき、1つの新たな音をつくるケースもあります。slowの「ow」などです。フォニックス読みをする1文字で1音の母音は、母音2つがくっつき新たな1音となるものと比較すると、理解しやすいでしょう。
母音のペア
単語内で特定の母音が2文字並ぶ場合、最初の母音はアルファベット読みし、2文字目は読まない規則があります。この規則でいう母音には、w・yも含まれます。
例えば、mayという単語は、1つ目の母音「a」は「エイ」とアルファベット読みしますが、2つ目の母音「y」は読みません。
また、母音のペアが適用される単語は、特定の母音が2文字並ぶ場合のみです。beautiful、ambitiousなど、3文字以上の母音は対象外です。
母音+母音
母音の規則をもう1つ紹介します。2文字の母音の並び方によっては、表のとおりに読む場合と、新しい読み方になるものがあります。
表のとおりに読む単語は、例えばcoinです。「oi」は「オイ」と読みます。一方、zooの「oo」は「ウー」と新しい読み方になります。
サイレントe
eで終わる単語は、最後のeを発音しないという規則です。発音しないため「サイレントe」と呼ばれます。
サイレントeに該当する単語は、eの1つ前にある母音をアルファベット読みし、子音が続く場合は子音までを発音します。makeは、「a」を「エイ」とアルファベットで読み、「k」まで発音して、「e」は発音しません。
1文字で1音の子音
1つの子音が1音を表す文字を含む単語も、表に従ったフォニックス読みになります。
cat、key、pig、wind、foxなどの単語が、このルールに該当します。
子音+子音
単語内で特定の子音が2文字続くと、新しい発音となる規則があります。chは「チ/ク/シ」といった音になり、shは「シ/シュ」に、thは「ス」と発音します。
フォニックスを学ぶメリット
フォニックスを学ぶと、どのようなメリットを手にできるのでしょうか。3つのメリットを解説します。
英語の正しい発音を習得できる
フォニックスを学ぶと、規則どおりに発音するだけで、正しい発音ができるようになります。正しく発音できるようになれば、英語をカタカナ読みすることもなくなるでしょう。
幼少期にフォニックスを習得できれば、ネイティブ並みの発音も身につけられます。
英語のリスニングスキルを伸ばせる
フォニックスは、英語の発音とスペルの間にある規則を学びます。知らない単語や英語特有の発音があっても、フォニックスの規則に照らし合わせて聞き取れるようになります。
日本人には難しいといわれる「L」と「R」の違いも正しく区別できるようになり、リスニングのスキルを伸ばせるでしょう。
英単語の暗記効率が上がる
フォニックスを学んで発音とスペルの関係性を理解すれば、聞いた音から正しいスペルを予想しやすくなります。初めて聞いた単語も発音をヒントに綴れるようになり、スペルミスも減ることが期待できます。
また、初めて見た単語でも、フォニックスの規則と照らし合わせ、正しく発音できる可能性が高まります。
フォニックスにもデメリットはある
フォニックスは、正しい発音の習得に有効な手段であるものの、万能ではありません。フォニックスのデメリットを、2つ解説します。
フォニックスでは網羅できない「サイトワード」がある
英語には、フォニックスの規則だけでは、正しく発音したり書き取ったりできない単語があります。「サイトワード」と呼ばれる単語で、サイトワードは発音とスペルを個別に覚えるほかありません。
以下はサイトワードの一例です。使用頻度が高い単語も、数多く含まれます。
- how
- too
- there
- her
- could
- walk など
フォニックスは規則を覚える必要がある
フォニックスの習得には、規則を覚える時間が不可欠です。「覚える」作業は勉強感が強く、進んでやりたがらない子どももいます。
また、取り組み始めてから成果を実感できるまでに時間がかかる点も、押さえておく必要があります。成果が出る前に子どもが飽きてしまったり、興味を示さなくなったりする展開も考えられます。
フォニックスは、お子さまの性格や個性に合った教材を選び、継続できる工夫を凝らしながら進めてください。
お子さまのフォニックス学習には「歌」がおすすめ
幼児期からフォニックスに慣れ親しむには、「歌」の活用がおすすめです。その理由を解説します。
お子さまがリズムに乗って、楽しく学べる
歌は、声を出し、身体をリズムに合わせて動かしながら学習できる題材です。勉強感や強制感も少なく、小さなお子さまも楽しく英語とフォニックスに親しめます。
お気に入りの歌を口ずさむうちに、いつのまにかフォニックスの発音を習得していることも期待できます。
耳から入った情報は、記憶に定着しやすい
人間は、目から入る情報の記憶(視覚記憶)より、耳から入る情報の記憶(聴覚記憶)の方が、脳に残りやすいといわれます。また、人間の右脳と左脳をつなぐ回路は、幼児期に育つともいわれます。
幼児期に歌を活用した学習に取り組むことは、脳の発達からみても理にかなった方法といえます。
歌でフォニックスに取り組む際のポイント2つ
歌を活用し、フォニックス学習を始める際に、押さえておきたいポイントを解説します。
親子で一緒にフォニックスの時間を楽しむ
まず、親子で一緒に「楽しむ」時間を大切にしましょう。焦ったり、無理強いしたりしても、結果が早く出るものではありません。
小さいお子さまは、おうちの方と一緒に取り組めるだけで、やる気になるものです。おうちの方も一緒に覚えるつもりで、フォニックスに向き合ってみてください。
日常生活にフォニックスを取り入れる
歌で学んだフォニックスを、日常生活でも意識してみましょう。学んだ内容と日常の具体物がつながり、お子さまの興味を刺激できる可能性があります。
「今日はa(ェア)の音のものを探してみよう」など、ゲーム感覚で楽しんでみてください。日常生活で、自然に英語を口にする機会にもなります。
フォニックス学習におすすめの歌・動画8選
お子さまとのフォニックス学習に活用できる動画には、さまざまなものがあります。ここでは、とくにおすすめの動画を、8選紹介します。
Phonics Song 2 with TWO Words in 3D – A For Airplane –
チャンネル登録者数 9,480万人(2025年1月時点)のChuChu TV Nursery Rhymes & Kids Songsによるフォニックスの歌です。独特のメロディーが耳に残りやすく、暗記をサポートしてくれます。
アルファベットと発音、そのアルファベットが使われる代表的な単語をセットで紹介する、スタンダードなフォニックスソングです。
ABC Phonics Song
幼児向けの英語学習チャンネル「CoComelon」によるフォニックスの歌です。チャンネル登録者数は、1.88億人(2025年1月時点)です。
ストーリー性のあるアニメーションに合わせて単語が登場します。アルファベット順ではないため、「次は何が出るかな」とワクワクしながら、フォニックスに親しめます。
ABC Phonics Chant for Children
英語のお姉さん(Tora先生)が、フォニックスの発音を紹介します。アルファベットと発音をセットにして紹介するシンプルな構成で、フォニックスに集中しやすい点が特徴です。アニメーションはなく、Tora先生の口の動きが映されています。口の形を真似しながら、正しい発音を練習したいときにおすすめの動画です。
Fun with Phonics
幼児・子ども向けの知育チャンネル「ピンキッツ」による、フォニックスの歌です。アルファベット順に、発音とそのアルファベットが使われる単語が次々と登場します。テンポが速いため、フォニックスに少し慣れてきたお子さまにおすすめです。
「登場する単語がすべて読めるかな?」と、ゲーム感覚でも楽しめます。
“Alphabet Animals” – ABC Animals Song for Kids
オーストラリア・メルボルン発のお兄さん・お姉さんグループ「Bounce Patrol」が、明るく、元気にフォニックスを紹介します。
着ぐるみで動物に扮したメンバーが、動物の名前をリズミカルに発音していきます。振付もそれぞれの動物をイメージしており、一緒に踊りながら楽しみたい歌です。
Word Family _at | Word Families 1 | The Cat Sat | Phonics
Rhyme(韻)と呼ばれる、-atや-adで終わる単語ばかりを集めた動画シリーズです。catに始まり、rat、hat、matと、「ット」で終わる単語が連続して登場し、耳に残ります。
-amで終わる単語を集めた動画では、「Now Sam has no ham.」と、早口ことばのような文章も登場します。お子さまと「どちらが正しく、はっきりと発音できるかな」と競っても楽しそうです。
New Sight Words 1 | Sight Words Kindergarten | High Frequency Words | Jump Out Words | Jack Hartmann
幼児向けの英語学習ソングのプロによる動画です。暗記が必要なサイトワードを、リズミカルに紹介しています。
正しい発音を聞いた直後に、自分で発音してみる時間も設けられています。聞いたとおりに発音できるまで、繰り返し聞いてサイトワードを習得しましょう。
School Supplies Song
文房具や学校用品の名前を、英語で紹介する動画です。フォニックスの発音をある程度習得した、就学直前のお子さまにおすすめします。スペルを見てフォニックスで発音できるかチェックしたり、小学校への期待を高めたりと、さまざまに活用できます。
フォニックスを教材で学ぶなら「Sanrio English Master」がおすすめ
Sanrio English Masterは、遊ぶ感覚で楽しみながら、英語に親しめる教材です。かわいらしいキャラクターがお子さまの興味を引きつけ、発達認知科学の観点で開発された高品質な教材が着実に英語の力を伸ばします。オールイングリッシュで構成されており、コミュニケーションから文法・語彙まで無理なく習得していけます。
Sanrio English Masterは0歳から小学生まで年齢に合わせた内容となっており、1レッスンは約20分です。発達段階を踏まえた内容と身近な題材、さらに話したくなる仕掛けによって、正しい聞き取りや発音の習得を促します。
まとめ
フォニックスは、英語の正しい発音を学ぶ手法のひとつです。英語の発音とスペルの間にある規則を学び、初見の単語でも正しく発音できるようになります。英語特有の発音も聞き取れるようになり、幼少期から取り組めば、ネイティブ並みの発音習得も十分可能です。
小さいお子さまがフォニックスに親しむには、歌の活用がおすすめです。全身を使って歌ううちに、自然とフォニックスを習得していけるでしょう。
サンリオが手がけるSanrio English Masterも、0歳からフォニックスを学べるコンテンツを収録しています。