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音読の効果とは?子どもの頃から取り入れたい音読のポイント・工夫方法

音読は、子どもから大人まで効果的な学習方法のひとつです。幼い頃から音読に取り組むことで、さまざまな効果が期待できます。

本記事では、音読によって得られる効果や実践のポイント、子どもの音読効果を高める方法などを解説します。さらに、お子さまの音読を聞く際の注意点も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

音読の定義とは?

そもそも音読とは何なのでしょうか。ここでは、音読の意味や朗読、黙読との違いなどを解説します。

音読の意味

音読とは、文章を声に出して読むことを指します。音読で大切なことは、文章の音だけを意識するのではなく、文章の意味を理解することです。何となく声に出して読むだけでは不十分です。自分がその文章を理解するために声に出して読むことが求められ、小学校低学年から取り入れられている学習方法でもあります。

朗読・黙読との違い

音読と同じように、文章を読む方法として朗読と黙読があります。音読は前述したように、自分がその文章を理解するために声に出して読むことを指します。朗読とは、聞き手にその文章を伝えて理解してもらうために読むことです。黙読とは、声に出さずに文章を頭のなかで読むことを指します。 

小学校で音読が実施される理由

音読は、小学校低学年から取り入れられている学習方法です。小学校で音読が実施される理由としては、音読によって文章を正しく理解することが挙げられます。音読によって文章を声に出して読むことで、文の構造から話の展開、内容などが理解できます。また、声に出すことで日本語を話す練習にもなるでしょう。

音読なら効果的に学習できる

音読も黙読も、文章を読むということに違いはありませんが、音読のほうが理解を深めやすいとされています。音読では自分の口から出た言葉が耳に入り、文章の内容や文の構造などの理解につながります。効果的な学習ができるため、お子さまの学習にも積極的に音読を取り入れるとよいでしょう。

音読で得られる効果

音読では実際にどのような効果が得られるのでしょうか。ここでは、音読で得られる6つの効果を解説します。

脳が活性化する

音読によって脳の前頭前野が活性化するといわれています。前頭前野とは、脳のなかでも思考や記憶、判断などを担っている部分です。前頭前野が活性化することによって、記憶力の向上が期待できるとされています。文部科学省によると、国語力や独創力にかかわる脳の部分が特に活性化されるという脳科学の知見もあるようです。

気持ちが落ち着く

音読によって、気持ちが落ち着くという効果も期待できます。前述したように、音読によって前頭前野が活性化しますが、前頭前野が活性化することでセロトニンが分泌されるともいわれています。セロトニンとは気持ちを落ち着かせる作用がある神経伝達物質です。これにより、ストレス軽減や気持ちが穏やかになる効果が期待できるでしょう。

人との話し方が身に付く

人とのコミュニケーションや話し方が身に付く効果もあります。脳の前頭前野はコミュニケーションを司る部分です。音読によって、滑舌がよくなり発音が得意になるともいわれています。声を出すことへの苦手意識なども軽減されるため、普段人と話す際にも役立つでしょう。

自制心が養われる

脳の前頭前野は感情制御も司っています。音読によって前頭前野が活性化されることで、感情のコントロールができるようになるともいわれています。音読によって気持ちが落ち着き、感情の制御がしやすくなるでしょう。また、音読をしている間は文章を見て声に出し、耳で聞くというさまざまなことを同時進行で行うため、集中力が鍛えられます。

語彙力・読解力が向上する

漢字の読み方や意味などを覚えられるため、語彙力や読解力の向上にもつながります。文章を声に出して読むことで、文の流れを意識する習慣が身に付くだけでなく、視覚と聴覚の両方が刺激され、理解がしやすくなるようです。文部科学省によると、音読によって漢字の読みを覚えたり、文章の内容への理解が深まったりする効果があるとされています。

学習意欲が高まる

音読は学習意欲を高める効果があるといわれています。「やりたくないな」「面倒だな」と勉強に対して気乗りしない場合でも、いったん開始すればやる気が出る場合もあります。音読は勉強のとっかかりとしても取り組みやすいです。また、目標達成によってやる気が出る「作業興奮」を得られるため、学習意欲を高めやすいでしょう。 

子どもの音読効果を高める方法

さまざまな音読効果を紹介しましたが、子どもの音読効果をより高めるためには、どうすればよいのでしょうか。ここでは、音読効果を高める6つの方法を解説します。 

短時間でも毎日続ける

音読は毎日継続することが大切です。毎日継続することによって音読の効果が高められるため、短時間であっても毎日続けるようにしましょう。音読する時間は個人差がありますが、目安としては1015分程度がおすすめです。ただし、「時間がない」「長い文章を読むのに抵抗がある」という場合には、12分程度で読める文章からでも構いません。12分程度の音読を1ヶ月間続けるだけでも、記憶力が上がって脳を鍛える効果が期待できるとされています。

まずは短時間の音読から始めて継続し、慣れてきたら時間を長くするなど工夫しましょう。習慣化することで、大きな効果を実感できます。

朝の時間帯に取り組む

音読は、朝の時間帯に取り組むとよいでしょう。朝、目が覚めてから3時間は脳がもっとも働きやすい時間帯といわれています。朝起きてから学校に行く前の時間に音読をする習慣をつけると、効果がより高まりやすいです。朝の音読によって脳が刺激されて前頭前野が活性化されるため、その日の学習効果を高めることも期待できます。

大きな声ではっきり読む

恥ずかしがらずに、大きな声ではっきり読むことを意識しましょう。音読は人前で話す練習にもなります。自信を持って読むように心がけることがポイントです。また、読んでいて意味が分からない言葉や読めない漢字があれば、辞書などで調べる習慣をつけましょう。読み方や意味を確認することで、語彙力の向上にもつながります。

徐々にスピードアップする

初めのうちはゆっくり音読しても問題ありません。慣れないとスラスラ読むことは難しいため、自分のペースで読みましょう。慣れてきたら徐々に音読のスピードを上げます。読むスピードを上げると、より集中力が必要になります。脳の刺激も大きくなり、さらに脳が活性化されるため、高い効果が期待できます。

新聞や小説などさまざまな媒体の文章を読んでみる

音読は、同じ文章ばかり繰り返して読んでいると刺激が薄れます。そのため、ある程度うまく読めるようになったら、読む文章を変えて脳に新たな刺激を与えましょう。音読は、教科書以外の文章でも構いません。例えば、新聞や小説など、さまざまな媒体のものを取り入れることで、新たな刺激を受けやすくなります。

耳栓やヘッドホンを活用する

「音読中に話し声やテレビの音などが聞こえてきて気になる」「集中しにくい」という環境なら、耳栓やヘッドホンを活用することも方法のひとつです。耳を塞いでいても、骨伝導によって音読は聞こえるため、聴覚からの刺激を受けることも可能です。

耳から直接聞いた場合と比べても効果が落ちることはないとされていますので、どうしても音が気になる場合は使ってみましょう。 

お子さまの音読を聞く際に注意する点

お子さまの宿題やおうちでの勉強で音読を聞く必要があるものの、家事や育児、仕事などで、なかなかじっくりと聞く時間が取れないというおうちの方もいるでしょう。

しかし、お子さまの音読をしっかりと聞き、よかった点を伝えたり、音読した内容について質問してみたり、わからない言葉の意味を一緒に調べたりすることで、お子さまとのコミュニケーションも深められます。ここでは、「音読をしよう」と取り組んでいるお子さまの意欲を削がないために、おうちの方が音読を聞く際の注意点を解説します。 

うまく読めなくても叱らない

お子さまがうまく読めなくても、叱らないようにしましょう。子どもにとって音読はなかなか難しい取り組みです。うまく読めないからといって叱ってしまうと、子どもが委縮したり苦手意識を持ったりしてしまい、音読が苦手になることもあります。そのため、お子さまをフォローしながら温かい気持ちで見守ることが大切です。

ポジティブな感想を伝える

音読に対してフィードバックをする場合には、前向きな感想を伝えるようにしましょう。例えば、「丁寧に読めていたね」「大きな声で読めたね」などです。フィードバックでは、褒めるだけでなく、本の内容や読み方などについての質問も行うと効果的です。また、すぐに感想を伝える即時フィードバックを行うことで、脳がさらに活性化します。

他の作業をせずしっかり聞く

家事や仕事などで忙しいからといって、ながら聞きはよくありません。作業しながら聞かずに、お子さまの音読に集中しましょう。集中して音読を聞いているという姿勢を見せることにより、お子さまの意欲や集中力が高まります。また、自分の音読をしっかり聞いてくれていると思えることで、達成感も感じやすくなるでしょう。

子どもにおすすめの音読方法

お子さまの音読で、どのようなものが適しているかわからないというおうちの方もいるでしょう。ここでは、おすすめの音読方法を解説します。 

名文音読:日本語のリズム感を鍛える

お子さまが小さいうちは、名文音読がおすすめです。名文音読では、さまざまな日本語のリズムに慣れることができます。近代の名文や古典を取り入れたり、教科書に掲載されている作品を選んだりしてもよいでしょう。リズムのよい文章は滑舌を鍛えられるため、人とのコミュニケーションにも役立ちます

新聞音読:時事問題を知ることができる

音読に慣れてきたら、新聞音読がおすすめです。新聞にはさまざまな情報が掲載されています。日々のニュースだけでなく、コラムや小話などが掲載されている場合もあるため、音読の選択肢が多く飽きにくいことがメリットです。毎日発行される新聞なら習慣化もしやすい上に、社会に目を向けるきっかけにもなります。

英語音読:英語力が鍛えられる

英語の文章も音読におすすめです。英語の文章を音読することで、リスニング力を鍛える効果が期待できます。ただし、英語の音読は正しい発音が分からない状況だと効果が薄くなります。正しい文法や発音を学ぶために、専用の教材を活用しましょう。英語のリスニング力を鍛えることで、将来的にも役立ちます。

まとめ

音読とは声に出して文章を読むことです。音読によって脳の活性化や自制心を育む、人との話し方が身に付くなどの効果があります。音読は継続することが大切になるため、短時間でも継続すること、慣れたら読む速度を上げることなどを意識しましょう。

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この記事を書いた人

スズキ

株式会社サンリオ エデュテイメント事業部

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