最近、英語の学習法として注目度の高いフォニックス(phonics)。フォニックスは、英語圏の子どもたちが読み書きを学ぶときにも使われている学習法です。Sanrio English Masterでもフォニックス学習を取り入れていますが、「いいと聞くけれど、実はどんな効果があるのかよくわかっていない」というお声をいただくことがあります。そこで今回は、フォニックスを学ぶメリットや、教材を使った効果的な学習法について佐藤久美子先生に伺いました。

*本記事は幼児・小学生向け英語教材「Sanrio English Master」の購入者限定コンテンツ「Guide WEB」からの記事の引用です。幼児のフォニックス学習について乳幼児の言語獲得・発達研究で著名な佐藤久美子先生にお話を伺いました。

フォニックスとは? 英語ならではの音の読みを学ぶ

佐藤先生:日本語のひらがなやカタカナは一文字一音ですが、英語の文字(アルファベット)には「文字の名前」と「音」があります。フォニックスとは、その文字と音の関係性を覚えていくことで、読み書きがスムーズになる学習法で、最終的には書かれている単語や文を自分の力で読める、あるいは音で聞いた単語などのスペルを自分の力で書けることを目指します。

書かれている単語を自分の力で読めるということは、例えば、“ant”という単語を見たときに、「Aaの文字の名前は『エイ』だけど、音は[ア]だから、antは『アント』と読むのかな?」と推測して読めるという状態です。

なお、アルファベット26文字に対して、英語の音は50近くあります。1文字で表すことができない音は、「ch」で[チ]と読むなど、文字を組み合わせて表します。 

フォニックスを幼児期に学ぶメリットとは?

佐藤先生:英語の音を聞き取るのが上手で、また、耳で聞こえたとおりにまねするのが得意なのが幼児期の特徴です。そこで、この時期にフォニックスを学ぶと、楽に単語やフレーズが読めたり書けたりできるようになるのが、大きなメリットです。

フォニックスは一つ一つの音に注目していくので、例えば“a”が日本語の「あ」とは違う音だということに気づき、英語の発音のまま“a”の音をまねっこすることができます。日本語の音声体系が完成してしまってからだと、“apple”なら「アップル」とカタカナの音に置き換えて発音してしまう傾向があります。そこで、なるべく小さい頃に始めることをおすすめしています。

また、本が自分の力で読めるようになるというのは大きなメリットの一つです。先ほどもお話しした通り、日本語と違って一文字一音ではないので、英語って読むのが難しいですよね。

でも小さい頃からフォニックスを学び、絵本に出てくるような簡単な単語から触れていくことで、だんだんと簡単な単語から長い単語、短い文が読めるようになっていく。

フォニックスを身につけると、中学生になる頃には文章も読めるようになるので、英語学習がかなりスムーズになりますよ。

教材では、知っている単語から、多角的にふれていく

佐藤先生:Sanrio English Masterで扱うフォニックスでは、できるだけ、お子さまたちにとって身近なものや、教材の動画(Movies)を通してふれている単語から紹介しています。

音を聞いたときにその意味がわかることがフォニックスを学ぶ上では外せないポイントです。本来、ネイティブスピーカーの子どもたちがフォニックスを習うのは読み書きのためなので、単語は知っている状態ですよね。聞けて話せるけど、読んだり書いたりができないだけ。

また、フォニックスを学ぶとき、単語が表す絵を一緒に見たり、声に出してみたり、動作を示すものであれば動作をしてみるなど、いろいろな感覚を使いながらアプローチをしていくと、より効果的に自分の力で読んだり書いたりができるようになります。

Sanrio English Masterでも、お子さまが理解しやすい動画や、絵本&Touch Penで、多角的にふれられるので効果的に学ぶことができます。

効果的に身につけるには? 完璧にまねっこできることを目指そう

佐藤先生:教材には2種類のフォニックスチャンツ、「Food Phonics」(Grade 1)「Animal Phonics」(Grade 2)があります。まずこれを完璧にまねっこして言うことを目指せるといいですね。

“a”っていう文字は[ア]という音、“b”っていう文字は[ブッ]という音だ、など音をしっかりと頭に入れられるように、“a a apple”とか、“b b banana”など出てくるフレーズを楽しみながら覚えていけるといいと思います。

ジェスチャーなども入れながらまねすることで、より意味が思い起こしやすくなるのでおすすめです。また、絵本の絵を見ながら指さして繰り返したり、Touch Penを使って意味と音をセットでインプットしたりするのも効果的です。

おうちのかたは、とにかくほめてあげましょう

佐藤先生:おうちのかたは、お子さまが何か読めたらとにかくほめてあげてください。

「これは何て読むかな?」と促して、できたら“Great!”「よくわかるね、すごいね!」と声をかけたり、あるいは逆にTouch Penで絵本をタッチして発音を聞いて、「まねっこしてみる?」と促したりするのもよいでしょう。

おうちのかたとお子さまと交代で文を読んでいくのも楽しいですよね。そして読めたらたっぷりほめてあげる。 “Good job!”、“Excellent!”など簡単なフレーズでいいので、たくさんほめてあげましょう。

お話を伺ったかた:佐藤久美子先生

「Sanrio English Master 」英語教材監修。元NHKラジオ「基礎英語」講師。NHK Eテレ「えいごであそぼ」「えいごであそぼ with Orton」「えいごであそぼMeets the World」総合指導。玉川大学・大学院 名誉教授。乳幼児の言語獲得・発達研究に従事し、その科学的成果に基づいて、楽しく学べる英語カリキュラム・教材を作成。多数の小学校、教育委員会で研修講師をつとめる。

Sanrio English Masterについて

「Sanrio English Master 」は幼児・小学生向けの英語教材です。お子さまが遊んでいるうちに自然と発話をする工夫が盛りだくさん。フォニックス、チャンツ、TPRなど効果的な教育法を採用しつつ、さらにサンリオならではエンターテイメントを加えています。是非、無料サンプルや教材無料体験をお試しください。