知育とは?必要な理由や成功するコツ、年齢別の知育例を解説
知育は、判断力や問題解決能力、記憶力などを身につけることにより、子どもの知的能力を高める教育です。この記事では、子どもに知育が必要である理由や効果、知育に取り組むコツなどを解説します。
年齢別の知育例や知育方法の種類についても解説するので、お子さまの知育に興味があるおうちの方は、参考にしてください。
目次
知育とは
知育とはどのようなものか、三育の意味や教育、幼児教育の違いと合わせて解説します。
知育は三育の1つ
知育は、知育・体育・徳育の三育の1つで、知的能力を幼少期から育てることを指す言葉です。知育では、子どもが自主的に物事をよく考え、身につけることを促す教育で、質が重視されます。明治時代に、福沢諭吉が著書で取り上げたことがきっかけで、日本に浸透しました。
三育とは
知育・体育・徳育を指す三育は、イギリスの学者ハーバート・スペンサーが著書「教育論」で示した教育に関する考え方です。体育は健康的な体を作る教育、徳育は道徳心を養い、円滑な人間関係のために必要な教育です。
教育・幼児教育との違い
知育と似た言葉に、教育と幼児教育があります。教育とは、人を望ましい状態へと成長させるために、意図的に働きかけることを指す言葉です。幼児教育は、就学前の幼児に対する教育をひとまとめにした言葉です。家庭や幼稚園、保育園、こども園など、就学前の幼児が生活するすべての場所で行われる教育を、幼児教育と呼びます。
知育が求められる理由
子どもの知育はなぜ注目されているのでしょうか。知育が必要とされる理由を、2つの観点から解説します。
柔軟な対応ができるようになるため
知育に取り組むことで、お子さまの柔軟性が育まれます。知育には、自分の頭を使って、物事を考えて判断する力が身につく効果があると考えられています。教育現場でも、社会でも自分で考える能力の必要性が重視され始めました。
社会では、物事を一方向のみで判断せず、多角的に考え、状況に応じて柔軟に対応できる人材が求められています。知育への取り組みは、企業のニーズに対応できる人材の育成につながるでしょう。
知的能力の向上が期待できるため
乳幼児期に知育に取り組むことで、お子さまの知的能力の向上に大きな効果が期待できます。脳科学や医学の研究から、子どもの脳は乳幼児期にもっとも成長することがわかっています。この時期に、多くの人や自然と関わり、受けた刺激を吸収することで想像力や思考力が身につくでしょう。
知育により期待できる効果
知育に取り組むことで、期待できる効果は大きく2つに分けられます。ここでは、それぞれの効果について解説します。
非認知能力が向上する
知育に取り組むことで、お子さまの非認知能力の向上が期待できます。非認知能力とは、協調性や共感力、自己肯定感や自立心、自制心、倫理性など生きるために必要な能力のことです。いずれも数値化が困難で、知能検査や学力試験などでは測定できません。非認知能力は、乳幼児期にさまざまな刺激を受けることで発達するため、知育により能力の向上が期待できます。
豊かな人格形成につながる
知育は、子どもの人格形成にも影響を与えます。知育に取り組むことで、問題解決能力や論理的思考、協調性や自立心が育ち、人格の礎となります。状況に応じた判断や行動、また美しい、優しいといった感情をつかさどるものは、脳の前頭葉の働きです。前頭葉の働きを活発にするためには、乳幼児期から五感に刺激を多く受けることが重要です。
知育でさまざまな刺激を受け、経験を重ねることで豊かな心を持った人に育つでしょう。
知育方法の種類
知育の方法は、多岐にわたります。ここでは、5つの方法について、解説します。
知育玩具
知育玩具を取り入れた知育の例は、ブロックや積み木、粘土などです。お子さまの好奇心や知能、五感を刺激する、さまざまな仕掛けを取り入れています。そのため、お子さまが楽しく遊びながら、知育に取り組むことが期待できます。
知育アプリ
知育アプリは、スマートフォンやタブレットなどを使って学べるアプリケーションです。ゲームや遊びなどを通じて、お子さまの思考力や好奇心を育めます。多くの知育アプリが、お子さまが興味を持ってゲームや遊びに取り組めるように、さまざまな工夫がされています。
お子さまとおうちの方が一緒に取り組めるものが多いですが、スマートフォンやタブレットの液晶画面の見すぎによる視力の低下には、注意が必要です。
知育教材
知育教材は、お子さまの理解力や読解力、集中力、表現力などを育むために作られた教材です。例として、絵本やワークドリル、カードなどが挙げられます。知育教材に取り組むことで、遊びや普段の生活を通して、論理的思考力や生きていくための知識を身につけられます。
知育教室
知育教室では、お子さまの年齢や発達に合わせて、さまざまなプログラムが設けられています。先生や友達とお子さまが触れ合うなかで、思考力や判断力、社交性が身につくでしょう。知育教室により、知育の目的や目標、プログラム、使用する教材や道具は異なります。体験入会を試し、お子さまに合った知育教室を選ぶことをおすすめします。
暮らしのなかでの知育
普段の暮らしのなかにも、知育や学びにつながる遊びや経験があります。例として、指先を使う折り紙、シール貼り、言葉を使うおままごとやしりとり、料理や野菜栽培などの食育などが挙げられます。暮らしのなかでの知育は、お子さまとおうちの方との間で、スキンシップやコミュニケーションにもつながるでしょう。
知育に取り組むコツ
お子さまと知育に取り組む際のコツを解説します。お子さまが楽しく取り組めるために、工夫をしましょう。
楽しんで取り組めるようにする
知育に取り組む際は、お子さまが楽しみながら自主的に課題に向き合える環境を整えることが、大切です。簡単な課題をクリアして達成感を得ることで、課題に取り組むことが楽しいと感じ、やる気も継続します。
お子さまができたことを積極的に褒める、お子さまが興味を持った知育玩具をおうちの方も一緒に使うなど、やる気につながる声掛けや行動を心がけましょう。お子さまを否定したり、ほかの子と比べたりしないことが大切です。
おうちの方も一緒に楽しむ
知育は、お子さまとおうちの方が、コミュニケーションを取ったり、触れ合ったりしながら、一緒に学びを深めることが大切です。コミュニケーションやスキンシップは、自己肯定感の向上につながります。
初めて見た知育玩具やアプリなどの使い方は、わからないことも多いでしょう。おうちの方が一緒に遊ぶことで、使い方がわかったり、楽しさが伝わったりすれば、お子さまの深い学びが期待できます。
知育をはじめる目安
知育は、0歳から開始できます。子どもの脳は、生まれた瞬間から成長が始まるため、0〜6歳でのスタートが効果的といわれています。しかし、年齢にこだわりすぎる必要はありません。お子さまの発達や年齢に合わせて、適切な知育を取り入れましょう。
年齢別の知育例
0〜1歳、2〜3歳、4〜6歳の3つに分け、年齢別の知育例を紹介します。
0~1歳
0〜1歳のお子さまには、音や映像など、聴覚や視覚に刺激を与えるものを選びましょう。例として、音が鳴ったり光ったりするおもちゃを使う、話しかけるなどが挙げられます。生まれたばかりの赤ちゃんの視力は0.02程度ですが、成長とともに徐々に上がっていきます。
顔の近くで表情を見せながら話しかけたり、遊んだりすることがおすすめです。体の動かし方を学べるものを取り入れてもよいでしょう。
2~3歳
2〜3歳は、自由に動きまわれるようになり、好奇心が旺盛になってくる時期です。固い、冷たい、柔らかいなど、触覚を通じて脳の活性化につながる知育を取り入れましょう。例として、積み木やパズルなど、手先を使った遊びが挙げられます。スプーンを使って食事する、自分で着替えるなど、日常での行動も知育の一環として取り組むことをおすすめします。
4~6歳
4〜6歳になると、言葉や数の理解が深まります。知育では、数字や文字を使った遊びを取り入れましょう。その際、ボードゲームやすごろくなど、協調性や社会性、ルールなどが学べるものを選ぶとよいでしょう。知育の一環として、お皿を家族の人数分用意する、均等におやつを配るなど、日常生活でのお手伝いも効果的です。
まとめ
知育に取り組むことで、お子さまの柔軟な思考や知的能力の向上が期待できます。さまざまな刺激を受け、経験を重ねられるため、協調性や共感力、自己肯定感、自立心など生きるために必要な能力も育まれます。知育は、おうちの方もお子さまと一緒に楽しみながら取り組みましょう。
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