年齢別に見る言葉の発達の目安は?発達が遅いときの原因やサポートの方法を解説
子どもの成長において、言葉の発達は大きな関心事のひとつといえます。成長には個人差があるものの、「言葉の発達は順調なのだろうか」と、不安を感じる保護者は少なくありません。
この記事では、年齢ごとの言葉の発達目安や、発達を妨げる可能性がある原因を解説します。発達を促すためのサポート方法についても紹介するので、参考にしてください。
年齢別に見る言葉の発達目安
年齢別に見る言葉の発達目安を解説します。子どもの成長には個人差があり、周囲の環境やかかわり方も言葉の出方に影響する場合があります。以下で解説する内容は、あくまでも参考としてお考えください。
【0~1歳】喃語(なんご)を発する
生後4~6か月頃は、意味を持たない独特の音声である、喃語(なんご)を発し始める時期です。「あーあー」「うーうー」といった単純な音から始まった喃語(なんご)は、しだいに「まんま」「だぁだぁ」などの音の組み合わせへと発展します。
赤ちゃんが喃語(なんご)を発する理由は、さまざまな音を試しながら声を出す練習をしているためです。意味はなくとも、赤ちゃんとしては、コミュニケーションの一環として喃語(なんご)を使用しています。
【1~2歳】単語や二語文を使う
1~2歳は、「まんま」「ブーブー」「ママ」「パパ」など、意味のある単語を話し始める時期です。それまでは周囲の言葉の模倣が中心でしたが、1~2歳の子どもは言葉の意味を理解して使用するようになります。2歳に近づくにつれ、「おちゃ、ちょうだい」など2つの言葉を組み合わせた二語文も登場するようになります。
【2~3歳】簡単な会話ができる
2~3歳頃の子どもは、「ぶーぶのえほん、みたい」といった三語文を使って自分の要望を伝えられるようになります。また、簡単な質問に答えたり、その日の出来事やこれからやりたいことを話したりする場合もあります。言葉への興味が高まるこの時期は、おうちの方のかかわりにより言語力を伸ばすチャンスです。お子さまに単語の意味を尋ねられることがあれば、丁寧に説明するとよいでしょう。
【3~4歳】複文や助詞を使える
3~4歳頃の子どもは、「ばあばがくれた、おかしたべる」といった複文を話せるようになります。また、相手の感情を読み取る力が育つため、思いやりのある言葉かけもできるようになってきます。
3~4歳頃は、言葉の使い方も洗練される時期です。「られる」「させる」などの助動詞から、「に」「で」「を」といった助詞、「これ」「そこ」などの代名詞までをも駆使して、子どもは豊かな言語表現ができるようになります。
【4歳以降】言葉で活発にコミュニケーションを取れる
4歳以降は、友達との会話が活発になり、時には言葉を使ってケンカをすることもあるでしょう。「そうだね」「そうなの」など、相手を意識した話し方もできるようになります。就学前に言葉でのコミュニケーションを練習しておくと、入学後の学習や新しい友達作りがスムーズになるでしょう。
言葉の発達に必要な4つの要素
子どもの言葉の発達に必要な要素として、以下の4つが挙げられます。
- 聴力:言葉を聞き分ける
- 知能:言われたことを理解する
- 運動機能:発声できる
- 意欲:話したい気持ちがある
4つの要素が相互に関係し合いながら、言葉は発達していきます。
言葉の発達がゆっくりなときに考えられる理由は?
言葉の発達がゆっくりなときに考えられる理由を解説します。お子さまの様子を見守りながら、さまざまな可能性を考えてみましょう。
個人差があるため
子どもの成長には個人差があり、聴力や知能、運動能力に問題がなくても、言葉の発達がゆっくりな場合があります。子どもが言葉に反応し、意味を理解している様子が見られれば、言葉を発しなくてもゆっくり見守るとよいでしょう。
言葉を発する必要性を感じていないため
周囲の保護者やきょうだいが要求を先回りして察してしまうと、子どもは言葉を使う必要性を感じられない場合があります。また、おとなしい性格の子どもは、自己表現を控えめにする傾向があり、あえて必要以上に話さない選択をしている可能性もあります。
物と言葉が結びついていないため
「ママ」という言葉は知っていても、その言葉が何を指すのかを理解できていないときも、言葉の発達がゆっくりになりがちです。同様に「みる」「あるく」といった動作を表す言葉を聞いて、実際の行動をイメージできない場合もあります。
「ぶーぶ」など特定の言葉を保護者が発したときに、子どもが物のある方向を向かないようであれば、言葉と意味の結びつきが弱いかもしれません。
言葉に触れる機会が少ないため
言葉に触れる機会が少ない環境によって、言葉の発達がゆっくりになる場合もあります。例えば、祖父母やきょうだいがいない環境で過ごす子どもは、言葉に触れる頻度が減る可能性があります。
音を聞き取れていないため
子どもは耳から聞こえる音を通じて言葉を習得していきます。したがって、聴力に問題があると、言葉の習得に影響が出る可能性があります。周囲の音や保護者からの呼びかけへの反応が薄い場合は、聞こえの状態を確認することが大切です。
発達の状況が関係しているため
2~3歳を過ぎても言葉の発達が見られない場合は、発達障害や知的障害との関連を考慮する必要があります。日頃の様子を観察して、視線が合いにくい、こだわりが強いなど、言葉以外に気になるところがないかをゆっくり観察してみましょう。
言葉の発達をサポートするポイント
お子さまの言葉の発達をサポートするために、おうちの方ができるポイントを解説します。
焦らずお子さまのペースを見守る
お子さまの言葉の発達に焦りを感じるのは自然なことですが、急かしたり細かい言い方を指摘しすぎたりすると、かえって話すことへの意欲が低下してしまう可能性があります。
他のお子さまと比較したり、ネットの情報に一喜一憂したりすると、お子さまにとってもおうちの方にとってもストレスになるかもしれません。1人ひとり発達のペースは違うことを理解し、お子さまのペースを見守っていきましょう。
物事と言葉を結びつけるように語りかける
日常生活のなかで、目に見える物や起きている出来事を言葉で表現しましょう。例えば、「あかいおはなだね」と花を指さしながら話しかけたり、「ほんをもってきてくれたんだね」とお子さまの行動を言葉にしたりすることで、物事と言葉が自然に結びついていきます。「ワンワンがいるよ」など、お子さまが興味を持つような話題も、意識的に取り入れるとよいでしょう。
絵本や遊びを通して言葉を伝える
楽しく感じる気持ちは、お子さまの言葉の習得を促進させます。絵本の読み聞かせや、音の出るおもちゃ、子ども向けの歌など、お子さまが興味を持てる活動を通じて言葉に触れる機会を増やすと、自然に話す意欲が育まれます。なお、文字が読めなくても、絵本を介したコミュニケーションは言葉の発達に効果的です。
オノマトペを使う
オノマトペとは、扉をノックする「トントン」、猫の鳴き声の「ニャーニャー」といった擬音語のことです。音と意味が直感的に結びつきやすいオノマトペは、言葉の発達を促進する効果的な手段となります。お子さまへの語りかけに、オノマトペを取り入れましょう。
ゆっくり聞き取りやすいように語りかける
リラックスした雰囲気のなかでゆっくりと話しかけると、言葉がお子さまの耳に入りやすくなります。一方、おうちの方の早口や厳しい口調は、お子さまの緊張を高め、言葉の理解を妨げかねません。また、お子さまが話すときは、急かしたり遮ったりせず、最後まで聞いてあげましょう。お子さまが自分のペースでゆっくり話すと、考えて話す力が育くまれます。
おうちの方ばかりが一方的に話さない
おうちの方ばかりが話していると、お子さまは話す必要性を感じなくなる場合があります。子どもは情報の処理に時間がかかるため、自然に話すペースがゆっくりになるものです。大人の方は意識的にゆっくりと話し、お子さまが自分の言葉で表現できる余裕を作りましょう。
必要に応じて病院や専門家に相談する
専門家への相談を考える際は、お子さまの様子を注意深く観察し、普段の様子や気になる点をメモしておくと役立ちます。聴覚の心配がある場合は小児科や耳鼻咽喉科(じびいんこうか)、発達に関する相談は地域の保健センターや児童精神科など、状況に応じて適切な専門機関を選びましょう。
まとめ
言葉の発達には個人差があります。お子さまの言葉の発達がゆっくりだと感じる場合でも、焦らず見守るとよいでしょう。お子さまの言葉の発達を促すために、おうちの方は、ゆっくりとしたペースで語りかけましょう。また、絵本の読み聞かせや、音の出るおもちゃ、子ども向けの歌など、お子さまが楽しめる活動を通じて言葉に触れる機会を増やすことで、自然に話す意欲が育まれていきます。
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